<プロフィール>

自己紹介をするときに、とりあえず「お茶の先生です」ということが多いです。ただし、差し出す名刺にはいろいろな肩書が並んでいます。

表千家不白流家元補佐/きの和装学苑着付士/日本語教師/韓国語教師/日韓コーディネーターなど

札幌国際大学でお茶を教えていました。以前は、多くの大学、特に女子短大に茶道の授業がありましたが、近年、茶道の授業がある教育機関は非常に珍しいものになっています。高校には茶道部があるのが普通でしたが、最近は茶道部がない高校も増えています。

茶道というのは、お茶を楽しむことが基本ですが、どうもそれが最近では理解されていないように思います。

日本の喫茶文化について、以前は何となく共通理解がありましたが、いつの間にか、よく分からないものになっているようです。

茶道というと点前の稽古ばかり考えてしまいますが、抹茶ばかりではなく、葉茶も関係します。床には軸を飾り、花を飾ります。香を焚きます。また、定められているわけではありませんが、和装が多くなります。

茶道では、抹茶を点て、それを飲むことが基本ですが、その場を整えるためにさまざまなものが関係してきます。明治時代に、日本の伝統芸能として能や歌舞伎、書道、華道などが取り上げられていったとき、茶道については、特定のものではない、総合的なものとして扱わなければならないという話になりました。

本名は吉井守和。宗去は茶名になります。師範免許をいただくときにつけるものです。庵号は「樗庵(おうちあん)」です。私の郷里は福岡ですが、子供のころに住んでいた家の庭に庭漆の大きな木があり、その脇の茶室を樗庵と呼んでいました。樗は大きくて役に立たない木のことです。

樗庵宗去、偉いお坊様のようです。現在、札幌に住んでいます。稽古に使っている部屋はもともと江戸間の八畳だったものを、どうしても本間のサイズが欲しい点前畳などだけ直した小さな茶室です。

法政大学で、日本の近代文学を専攻していました。おそらく、どこかの高校の国語教師になるものと思っていましたが、縁あって、韓国の大学で日本語を教えることになりました。1989年から2002年まで15年いました。そうしたことから、最初に挙げたように、さまざまな肩書が並ぶことになります。

ご興味あれば、さらにご説明いたします。